年末の帰省シーズンが近まってきました。
故郷へ帰る列車の中で、駅弁を食べるのは旅の楽しみの一つです。
10月の東京駅のリニューアルオープンにともない、東京駅のエキナカとエキソト両方で商業施設が新設拡充しています。
駅ナカでは丸の内煉瓦駅舎、セントラルストリートがオープンし、駅ソトでは大丸東京店が新装開店しました。
駅弁に関することでは、8月に国内最大規模の「駅弁屋 祭」が、駅ナカに開店し、全国からの駅弁が常時150種類以上も取り揃えています。
また、駅ソトでは、大丸東京店のデパ地下が全面的にリニューアルして、これまた「お弁当ストリート」として駅ナカ店舗に対抗しています。
「駅弁屋 祭」は、1店舗ですが、大丸東京店では駅弁専門業者だけではなく、東京の有名・老舗レストラン・飲食店も弁当に参入してきており、ブランドの強さで押しまくってきています。
つまり、従来の有名駅弁だけではなく、和食、洋食、中華などの有名ブランドの味が駅弁として楽しめる時代になってきています。
そこで、日経トレンディ 2013年1月号で東京駅の駅弁・弁当の特集「本当にうまい! 手土産&駅弁」の中から主な物を紹介したいと思います。
なお、駅弁当の選定・評価は、東京駅エリアの売れ筋・新味のあるものの中から日経トレンディ編集部がピックアップし、味の評価をフードコンサルタントの池田恵里氏に依頼しています。
結果として、東京駅構内で池田氏の評価が最も高かったのが、「駅弁屋 祭」販売の「米沢牛炭火焼 特上カルビ弁当」(松川弁当店)でした。
それを僅差で迫ったのが、「50品目たべごろ弁当(秋)」(NRE)でした。
駅ソトの「大丸東京店」では、実演販売の弁当が好評で「ミート矢澤」の各種弁当に人気が集中していますが、池田氏の評価が高かったのは「厚切り牛たんステーキ弁当」(かねざき)でした。
それに続くのが「贅沢ミルフィーユ」(創作寿司タキモト)でした。
池田氏の評価で健闘したのが、東海道新幹線や東京駅売店で売っている「焼売炒飯弁当」(ジェイアール東海パッセンジャーズ)で、東海道新幹線に乗車の際は覚えておきたい駅弁です。
なお、以下に各弁当の概要を書いていますが、概要・評価の欄は日経トレンディ誌の表現を一部省略加工していますので、ご了承下さい。
詳細は、日経トレンディ誌2013年1月号を購入して下さい。
駅弁名 | メーカー | 販売場所 | 値段 |
米沢牛炭火焼 特上カルビ弁当 | 松川弁当店 | セントラルストリート駅弁屋祭 | 1,500円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆☆ ・外観は地味ですが、驚くほど味がいい。 ・柔らかく、旨みのある牛肉が魅力。 ・駅弁屋祭でも、常に人気上位の米沢駅の名物駅弁。 ・肉は、米沢牛のカルビで、冷めても柔らかく食べやすい。 ・肉の量も満足できる。 ・副菜は、牛肉シューマイ、煮玉子、もやしナムル。 |
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50品目たべごろ弁当(秋) | 日本レストランエンタプライズ | セントラルストリート駅弁屋祭 | 1,300円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆☆ ・品数、味のバリエーションで突出。 ・どれも手の込んだ仕上がりで高評価。 ・50品目の食材を使用した二段重。 ・季節によって内容が変わります。 ・野菜の煮物、ごまあえサラダ、鳥の照り焼き、ホキの揚げ浸しなどが入っています。 ・ご飯は、栗入りの十六穀米、銀杏と椎茸の茶飯の2種類入り。 ・栄養バランスを気にかけている女性や年配者の指名買いも多い。 ・大量生産できないので時間帯によっては品切れもある。 |
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厚切り牛たんステーキ弁当 | 牛たん かねざき | 大丸東京店 デパ地下 | 1,480円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆☆ ・厚切り牛タンの肉質が良好。 ・冷めても柔らかくておいしい。 ・仙台の牛タン店の弁当。 ・注文を受けてから、その場で牛タンを焼くのをガラス越しに視ることができる。 ・そのため、7分ほど待つことになる。 ・肉は6切れと少なめに感じるが、食べてみると量が少ないとは思わない。 ・ご飯は、もち麦。 ・付け合わせの特製ピクルス、つぼ漬け、南蛮味噌漬けが入っている。 ・東北仙台らしさが味わえる弁当。 |
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贅沢ミルフィーユ | 創作寿司タキモト | 大丸東京店 デパ地下 | 1,575円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆半 ・9種の食材を重ねた海鮮ちらし。 ・ネタの質、鮮度の良さを感じる。 ・上にはイクラ、数の子、海老、カニがのっており、中にはサーモン、明太子など9種類のネタと酢飯が交互に重なりあったユニークな海鮮ちらし。 ・酢飯は甘味が少なめで食べやすい。 ・デパ地下らしい弁当。 ・具材が多く、器の形が少し食べにくいのが気になる。 ・海鮮系の弁当ではトップクラス。 |
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焼売炒飯弁富 | ジェイアール東海パッセンジャーズ | 東海道新幹線 東京駅売店 | 880円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆半 ・チャーハン、シューマイとも上々の味。 ・バランスが良く、飽きずに食べられる。 ・東京駅で1日600~800個を販売している人気の中華弁当。 ・シューマイは、肉シューマイとえびシューまいの2種。 ・チャーハンは万人受けする味付け。 ・エビシューマイは程よい柔らかさで、えびシューマイは海老の風味がよく、鶏唐揚げパンチのある味などバランスが良い。 ・お茶と一緒に買っても1000円程度とコストパフォーマンスも良い。 |
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ハンバーグ弁当 | ミート矢澤 | 大丸東京店 デパ地下 | 1,500円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆ ・肉質、ソースの味は満足がいく。 ・やや割高、冷める前に食べること。 ・黒毛和牛専門店の人気弁当。 ・注文されてからハンバーグを焼くので、出来上がりまで5~10分ほどかかる。 ・ハンバーグは手捏ねのようで肉汁が多く、タマネギを活かしたソースの味がとても良い。 ・付け合わせや量の割には価格が高めの印象。 |
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宮城 海の輝き ~紅鮭はらこめし~ | 日本レストランエンタプライズ | セントラルストリート駅弁屋祭 | 1,000円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆ ・イクラが多く、価格には見合う。 ・各食材の味にも不足はない。 ・仙台の駅弁の中でも歴史があり、人気の弁当。 ・イクラの醤油漬けはお酒が効いた味。 ・紅ザケの漬け焼きは塩分控えめで柔らかく、サケ風味のご飯はダシが効いている。 ・味は悪くはないが、素材の良さはあまり感じられない。 ・イクラの量が多く、価格に見合った内容と言える。 |
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牛肉どまん中 | 新杵屋 | セントラルストリート駅弁屋祭 | 1,100円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆ ・牛肉そぼろと牛肉煮を山形県産の米「どまんなか」にのせた牛丼風の駅弁。 ・かなりに人気商品だが、池田氏は「牛肉の脂のうまみがあまりかんじられない。」との評価。 ・肉を含め全体にボリュームがあり、値ごろなのが魅力。 |
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和み弁当 | たまひで からっ鳥 | 大丸東京店 デパ地下 | 900円 |
・日経トレンディ評価 ☆☆ ・塩味で軟らかい唐揚げが特徴。 ・味の良さとバランスに乏しい。 ・親子丼で有名な日本橋人形町・玉ひでの唐揚げ専門店の人気弁当。 ・鶏肉の中まで塩味が染み、肉も軟らかい。 ・脂っぽくもなく、反面、突出した味の良さも感じない。 ・全体的に弁当としてのメリハリがない印象。 |
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洋食やのまかないライス | 洋食や 三代目 たいめいけん | 大丸東京店 デパ地下 | 950円 |
・日経トレンディ評価 ☆半 ・丁寧な仕事だが味が薄い。 ・温かいうちに食べるなら。 ・ハム入りご飯の上に卵とメンチカツがのっている。 ・デミグラスソースに照りがあり、見た目は非常にいい。 ・ただ、ソースを含め「丁寧に作られてはいるが、全体に味が薄い」池田氏談。 ・冷めてから食べるのには向かないという評価。 |
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